【愛知弁】愛知県の方言「けった」の意味と例文

言わずと知れた大都市の名古屋。
グルメや文化で有名ですが、方言の名古屋弁も時々デレ日で特集が組まれるくらいメジャーになっています。
しかし、やっぱり知らない方言も沢山ありますよね。

中でも今回は少年から学生くらいまでの若者が主に使う名古屋弁、「けった」を紹介します。
また、何故このような略語になったのか、そして名古屋弁に関する意外な歴史も一緒に語っていこうと思います。

方言

けった

地域

愛知県

「けった」の意味と語源

この「けった」は自転車の意味を持ちます。大人はあまり使わず、小さい子から学生くらいまでは使っています。
このけったの正式名称は「ケッタマシン」とされています。

「ケッタマシーン」とするところもあり、漢字に当てはめると「蹴ったくりマシーン」となり、その略語として「けった」となったという説があります。
この「蹴ったくり」も名古屋の方言で、ペダルを踏む・蹴ることを意味しています。

したがって自転車をペダルを踏む・蹴るマシーンで「蹴ったくりマシン」、そこから「ケッタマシン」となり、そして更に略されて「けった」となった、ということがいえますね。

何故少年くらいの子供や学生までの人達がけった、ケッタマシーンと言うのかは定かではありませんが、年齢を重ねるごとに方言から離れ、社会人として名古屋などの実家を離れ、標準語・共通語を話す東京などの都会に出ていき、けったなどと話す機会が無い、又は話すと面白がられたりするから疎遠になるんじゃないかと個人的には考えます。

他県の方でも標準語の波が来て若者の方言離れがある地域もありますしね。
都会で田舎者と知られるのが恥ずかしいから方言を喋らないという方も少なからずおられると私は思います。

名古屋弁は元々標準語扱いだった!?

実は元々名古屋弁は織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった名だたる戦国武将も使っていた言葉と言われており、なんとその当時では標準語のような存在でした。

しかし時が経ち明治維新が起き、名古屋弁を使っていた幕府の者達も倒されてしまったことにより、名古屋弁は標準語では無くなったという説も唱えられています。

また、明治維新以前の名古屋弁は織田信長が行った政策で西日本の商人が多く集まったことも影響し、関西訛りの影響もうけているとされています。
したがって、名古屋弁のイントネーションは関西弁に似ていると言われているのです。

「けった」を使用した例文

母
あっ、晩御飯の材料買い忘れてまった(ちゃった)。ねぇ、悪いんだけどけったで買いに行ってくれる?

えー、面倒臭いなぁ…。
みな
みな

母
来月のお小遣い、多目にあげるで(から)。

分かったけったかっ飛ばして来るわ!
みな
みな

まとめ

けった=自転車の名古屋弁の記事を書いてきました。
けったと言われると何のことか分かりませんが、蹴ったとすると一気に分かりやすくなります。
そして若者しか使わないというのも、青春の代名詞みたいな感じでなんかいい感じですね。

また、名古屋弁が標準語だったというのも名だたる大名たちが治めてきた活動拠点だった歴史を振り返ると、納得できるような気がします。
東京もそんな感じですし。
もしも青森とか東北が活動拠点になれば、今頃は東北弁が標準語になっていたんでしょうか、ちょっとそれは面白いかもですね。

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