
日本の中部地方に位置する愛知県の県庁所在地でもある名古屋市には、有名な名古屋城があります。
名古屋城の本丸御殿は空襲で焼失してしまいましたが、その後名古屋市が150億円かけて大復元し現在は一般公開されています。
この本丸御殿、正に「豪華絢爛」という言葉がぴったり合うくらい金色で溢れています。この名古屋の職人達の力を合わせて完成させた本丸御殿、一見の価値ありの観光スポットです。
そんな豪華な観光地もある名古屋市でも話されている愛知弁。
その中から今回1つご紹介するのは「だだくさ」です。
雑草の名前みたいな感じもしますが、れっきとしたある意味を持つ言葉です。
この言葉の意味と実際の例文などを中心に書いていこうと思います。
方言
だだくさ
方言の地域
愛知県
方言の意味
愛知弁の「だだくさ」とは「ぞんざい」や「粗末・粗雑」、他にも「無駄」に「適当」といった意味が含まれている言葉です。
いい加減な様子を注意する時に使う方言として使われることが多いです。
他県にある同じ方言
この「だだくさ」は他県でも方言の1つとして使われています。
石川県では愛知弁と同じような「だらしない」という意味、そして山梨県の甲州弁では「むやみに沢山」とこれまでとは異なる意味で使われていることが辞典の大辞林でも確認されています。
方言について
江戸時代に生まれた方言!?
今紹介している「だだくさ」という方言ですが、実は近世語にあたると大辞林に書いてあります。
この近世語とは日本の国語史上の江戸時代の言語のことを指します。
したがって「だだくさ」は江戸時代に生まれて現在まで使われてきた言葉の1つ、ということになります。1603年から江戸時代は始まるので、約400年以上前という遥か昔に出来た言葉だということになります。
「だだくさ」を使った例文

(またあんたは鞄こんな所にぞんざいに置いて!危ないからちゃんと片付けなさいって言ってるでしょう!)
(ごめんごめん、今片付けてくるから。いやぁ、帰ってきて手を洗ってうがいする間に忘れるんだよねぇ)


(まったく、ほぼ毎日毎日言ってるのになんで分からないのかしら…!)
まとめ
愛知弁の「だだくさ」についてご紹介してきました。
「ぞんざい」などのいい加減という意味を持つ言葉でしたが、言われてみればなんとなくズボラな所が表わされている言葉に見えるような気がします。特に「だだ」の部分とか。
そんな「だだくさ」が江戸時代から実在する言葉だとは驚きですね。
時代劇とかで再現されてはいますが、個人的に本当に戦国時代とか江戸時代の人が今の日本語を話していたのか、疑問というか不思議に思う節があるのです。
しかし辞典に書いているのなら本当に「だだくさ」って喋っていたんですね、そんな言葉を現代も使っているとは、なんだか凄く興奮してしまいます!