
日本の中部地方に位置する愛知県。
県庁所在地の名古屋は味噌カツや名古屋城などの有名観光地で人気です。
しかし他にも、犬好きの間で話題になった名古屋市の西区にある「伊奴神社」や館内が全て撮影・フラッシュオーケーと太っ腹で何より魚の展示方法が独特で面白い蒲郡市の「竹島水族館」など、あまり知られていない穴場観光地にも見所が沢山あります。
そして今回ご紹介する愛知弁は「わや」という言葉です。実は愛知県以外でも使われている方言なのですが、他とは違う少し変わった意味を持っています。この特徴的な愛知弁について掘り下げていきます!
方言
わや
方言の地域
愛知県
方言の意味
愛知弁の「わや」には「台無し」や「だめ」という意味を持っています。
「水がかかって携帯がわやだわ」だと「水がかかって携帯が台無しだわ」となります。
関西地方などで広く使われている!?
実はこの「わや」は愛知弁だけではなく大阪府や京都、兵庫県などの関西地方や岡山県、広島県に北海道と、かなり広い地域で使われています。
意味は殆どの地域が愛知弁と同じ「台無し」や「だめ」ですが、他にも「滅茶苦茶」や「乱暴」など様々な意味が含まれている言葉として使われています。
因みに筆者は大阪府在住ですが、滅茶苦茶なことを「わや」と言ったことや家族や友達が言っているのを聞いたことが無いので、同じ大阪府でもかなり地域や年代が限られる言葉なのかもしれません。
方言の語源
今昔物語にも使われていた!
幅広い地域で使われていることが判明した「わや」。
この言葉の語源は「枉惑(おうわく)」という古語です。
難しい言葉ですが、道義に反する言動をして人を惑わすことやその様という意味があります。
この枉惑は平安時代末期の説話集『今昔物語集』の中の1文の中や、人形浄瑠璃の演目の雪女、生玉心中の台詞にも使われています。
「わや」を使った例文



(ほんとにねー。まぁ、防水スプレー買ったから靴の中にまでは雨も入ってこないと思うけど…。あ、もう電車来ちゃうよ!急ごう!)


(ちょっと、そんなに走ったら雨水が服にかかっちゃうわよー!!)
まとめ
愛知弁「わや」についてお送りしてきました。
愛知弁はどことなく関西弁にも似ているので、関西の地域でも使われているのかな?と思っていましたが、それ以上に北海道などの広い地域で使われていると知り、驚きました。
そして語源の「枉惑」はまさかの平安時代にも使われているとは…。
今昔物語集でも使われているとか、日本語時代関係なく使われ過ぎでは?と思いました。
平安時代に生きていた藤原道長や安倍晴明も「枉惑じゃ」とか言っていたってことでしょうか?それはそれで面白いし見てみたいですね…!