【秋田弁】秋田県の方言「へば」の意味と例文

方言

へば

方言の地域

秋田県

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方言の意味

秋田弁「へば」は「さようなら」という意味で馴染みのある別れの挨拶として使われています。
別れる時に標準語の「じゃあね」と同じように語尾に「ね」の代わりの「な」を付けて「へばな」と言って日常的に使われていたりするようです。

方言の語源

あの接続語から来ていた!?

この秋田弁「へば」の語源は意外なことに「そうであるから」や「それならば」といった意味を持つ接続語の1つである「然すれば(さすれば)」です。
「さすれば」から「すれば」になり、そしてそこから「せば」、そして現在の「へば」や「へばな」に変化していったとされています。

秋田県では「へば」ですが、他にも「然すれば」の「せば」から「しぇば」になったり、あの「されば」になったと思えば「あっぱ」という言葉になったりと、分かるようで分かりにくい言葉に変化し現在でも使われています。

「へば」を使用した例文

たく
たく
今日は楽しかったな、どうも。へばなー
(今日は楽しかったな、ありがとう。じゃあなー)

さっと待って!お化げ屋敷がら出で来だばっかりで怖がりなおいどご置いで先さ帰っていうの!?おめ鬼!?えまで送るっていう選択肢はねぁの!?
(ちょっと待って!お化け屋敷から出て来たばっかりで怖がりな私を置いて先に帰っていうの!?あんた鬼!?家まで送るっていう選択肢はないの!?)
みな
みな

たく
たく
はぁ?あんたのただのづぐりものだろ、おめが怖がりなだげだべ。それに駅まで送ったんんだんてえべ?文句言うなよ
(はぁ?あんなのただのつくりものだろ、お前が怖がりなだけじゃん。それに駅まで送ったんだからいいだろ?文句言うなよ)

一緒の駅なだげだべ!?えに帰る途中さ幽霊どが未確認物体さ襲われだらどうするのよ!おめの所為よ!?
(一緒の駅なだけでしょ!?家に帰る途中に幽霊とか未確認物体に襲われたらどうするのよ!あんたの所為よ!?)
みな
みな

たく
たく
安心しろよ、そんたにぎゃーぎゃー喚ぐ奴には幽霊も五月蠅がって近寄ってごねぇがら
(安心しろよ、そんなにぎゃーぎゃー喚く奴には幽霊も五月蠅がって近寄ってこねぇから)

まとめ

今回この記事では秋田弁「へば」についてをご紹介してきました。
標準語で「じゃあね」と同じく「さようなら」の意味を持つ「へば」でしたが、まさかたった2文字の言葉が別れの挨拶でしかも「然すれば」という言葉から変化したとは思いもよりませんでした。

というかこの「然すれば」から今の「それじゃあ」とか「じゃあな」などの定番の別れの挨拶が生まれて使われているのですが、変化のバリエーションが凄いし多いなと改めて思いました。
何だか「然すれば」の面影があまりない気がします…。

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