【青森弁】青森県の方言「じょっぱりだはんでの」の意味と例文

青森弁と言えば、方言や訛りが濃く、何を喋っているのか分からないことがあります。
実際、テレビの街頭インタビューでも、訛りがきつくてレポーターが何度も聞き返すこともあったりしますよね。
テレビ側もそれを考慮してか、共通語の字幕テロップが表示されることもあります。

そんな青森、津軽弁の中から「じょっぱりだはんでの」の意味や例文などを紹介していきたいと思います。

方言

じょっぱりだはんでの

地域

青森県

意味

「じょっぱりだはんでの」のそのままだと強情者だからねぇ、頑固者だからねぇ、という意味を持ちます。「じょっぱり」だけだと意地を張ることにもなります。
また、今の青森、津軽の人の気性を表わした方言ともいわれています。

意味・語源

「じょっぱりだはんでの」の「じょっぱり」の語源は「情張り」
つまりは「強情っ張り」から来ており、訛って省略化されたのではないかといわれています。現在もそうですが、昔も青森は雪の多い地域でした。

したがって、ゆっくり喋っていると口の中に雪が入り込んで、話せなくなるから言葉を省略化して短くし、少しでも雪が口の中に入りにくくしたとされています。
省略化された津軽弁では、「私」が「わ」で「あなた」が「あ」と、最終的には1文字にまで省略化された言葉もあります。
これも、寒い雪国で暮らすため、少しでも寒さが口に入らない為の知恵ですね。

また、「じょっぱりだはんでの」の「だはんでの」の「だはん」ですが、だから、なのでという意味もあり、「だばって」になると「だけれど」という意味に変わります。
しかし「だば」だけになるとじゃあ、だったらという意味にもなります。

因みに津軽弁ですが、津軽方言と南部方言の2つの地域で大きく分かれ、違いや境界は明瞭ながらも集落の間では明確な方言差が存在し、同じ青森県同士でもお互いの方言が分からず、相互の理解が困難になることもあるそうです。

「じょっぱりだはんでの」の使い方

使い方と言っても、今日日強情者という言葉を使うことが少ないと思いますが、例えば昔気質の人や意見を曲げずに1人で仕事を進める人、人の言葉に耳を貸さない人とかに強情者、頑固者と言うんでしょうか。

「じょっぱりだはんでの」を使用した例文

みな
みな
おめ、そったらに壊れでらのに、まだスマホ買ってねの?
(あんた、そんなに壊れてるのに、まだスマホ買ってないの)

だって使えるす、それにあいづが馬鹿にすてぎだはんで、もう使えねぐなるまで変えねごどにすた
(だって使えるし、それにあいつが馬鹿にしてきたから、もう使えなくなるまで変えないことにした)
さつき
さつき

みな
みな
はー、余計な事ばす言うんだはんで。おめもあいづの言ったごど、気にす過ぎよ。言わすておげばいのよ。
(はー、余計な事ばっかり言うんだから。あんたもあいつの言ったこと、気にし過ぎよ。言わしておけばいいのよ。)

いーよ、わー好ぎで買えねだげだす。
(いーよ、私が好きで買えないだけだし。)
さつき
さつき

みな
みな
なんというが、あむったどおめもじょっぱりだはんでの、ある意味気合うがもよ
(なんというか、あいつもあんたも強情者だからねぇ、ある意味気が合うかもよ)

冗談でもやめでよ!
(冗談でもやめてよ!)
さつき
さつき

壊れた携帯電話を使い続ける強情者、頑固者、というシチュエーションでした。スマホに変えたら負け、なんて言う人を見ることがあります。

まとめ

青森、津軽弁の方言「じょっぱりだはんでの」の意味や例文などを解説してきました。
青森弁が早口で省略化されているのは気候が原因だったとは、驚きでした。これぞまさしく先人たちの知恵と言うべきものなんでしょうね。

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