
日本の四国地方に位置する愛媛県。
みかんや伊予柑などの柑橘類の栽培地でも有名ですが、他にも松山市にある「松山城」は和歌山城と姫路城と共に「日本三大連立式平山城」と呼ばれ、標高132メートルにもなる勝山の山頂に建つ人気の名城です。
そして今回この記事でご紹介する愛媛弁は、「おらぶ」という言葉です。
実は愛媛県だけではなく他県でも方言として使われているのですが、一体どのような意味を持つ言葉なのかなど順を追ってご説明していこうお思います。
方言
おらぶ
方言の地域
愛媛県
方言の意味
愛媛弁の「おらぶ」には「叫ぶ」などの意味を持っています。
大声をワーっと出す感じのことを指すそうです。因みに怒ったどきは使わずにただただ大声で叫んだりするときにこの方言を使います。
愛媛県以外でも使われている?
愛媛弁として紹介している「おらぶ」ですが、実は他県でも使われている言葉です。
使用しているのは愛媛を含む四国や中国地方、九州地方で一部では「おがる」とも言われています。
しかし現在では近畿地方では使われなくなり、大阪でも聞くことが少なくなったそうです。
また、現在は「叫ぶ」という意味を主として使われていますが、古くは「泣きわめく」という意味で使われていました。
方言について
実は古語の1つだった?
方言の中には古語だったというものもあります。
「おらぶ」もその1つで、同じ「哭ぶ(おらぶ)」というような漢字を当て嵌めた言葉とされていました。実は歴史は古く、『祇園精舎の金の声』という始まりのフレーズで知られる『平家物語』や『万葉集』といった和歌集でも文中で実際に使われているのを確認出来ます。
「おらぶ」を使った例文

(お母さーん!お肉の割引の場所、こっちに変わったみたーい!あと少しで無くなりそうだから早く来て―!)
(もう!そんなに大声で叫ばなくても聞こえますよ!恥ずかしいからやめてちょうだい!)


(ごめんごめん、久しぶりのすき焼きにテンション上がっちゃって)
(全くもう、お肉はあなたもだけどお兄ちゃんとお父さんも沢山食べるから、今日は奮発して一番大きいの買っちゃいましょうか)


(100グラムあたり800円…!?ちょっと高いけど、仕方ないわね…。明日から節約しましょうか…)

まとめ
愛媛弁の1つでもあり他県でも使われる「おらぶ」の意味などを紹介してきました。
大声で叫ぶことであり、更には怒鳴ることは含まれないという限定的な意味を持つちょっと珍しい方言でした。
因みに書いている私は大阪在住ですが、「おらぶ」という言葉は聞いた記憶がありません。
しかし「おがる」という言葉では聞いたことが何度かあるので、やはり地域差などがあるんでしょうか。「おがる」でも私自身は使いませんが、大阪のローカルテレビ番組で偶に使われているのを見るくらいなので、やはり珍しい方言なのかもしれませんね。