【福井弁】福井県の方言「まんまんちゃん」の意味と例文

観光地でも人気のある福井弁。

そこで喋られている福井弁は、県内でも地域により言葉が違ってくるという特徴を持っています。
違う県の影響を受けているともされる福井弁ですが、その中から今回は「まんまんちゃん」という福井弁についてを紹介します。

聞いたことがある、使ったことある言葉だと思われた方も、意外な地域差や語源を知ることで驚くこと間違いなしと思いますよ。

方言

まんまんちゃん

方言の地域

福井県

「まんまんちゃん」の意味

福井弁では「まんまんちゃん」を、仏さまという意味として表わしています。
仏さまに通じるお仏壇や墓も含まれており、主に福井県の福井市旧清水町で使われている方言です。

「まんまんちゃん」の地域差

「まんまんちゃん」は他の地域でも使用されている?

この「まんまんちゃん」は福井県だけでなく、関西地方や徳島県や鳥取県、福岡県でも使われている方言です。
大阪では主に仏壇の意味で使われており、「まんまんちゃんあん」で仏壇・仏さまに手を合わせる行為のことを表わす方言として広く知られ、使われています。

「まんまんちゃんあん」は地域により言い方が違う?

「まんまんちゃんあん」の「あん」は地方により異なり、徳島県・鳥取県では「あんあん」になり、福岡県では「あっ」と言っています。
他にも「のんのん」や「のんのんちゃん」と言っている地域もあります。

実に多種多様な言葉であり、また同じ大阪府内であっても最後の「あん」を力強く言うなど、微妙に言い方やアクセントが変わっている所もあります。

「まんまんちゃん」の由来

「まんまんちゃん」は子供向けの言葉?

「まんまんちゃんあん」も「まんまんちゃん」の方も主に大人が小さい子供に対して教えるときに使う言葉で、所謂幼児特有の言葉、幼児語の1つとされています。

「まんまんちゃん」の語源

また、この「まんまんちゃん」の語源としてはお経でも広く知られている「南無阿弥陀仏」というフレーズが訛ったものであり、「あん」は「あな尊し」が転じた言葉だといわれています。
上記のように、地域により微妙に言い方さえ異なるものの、総じて意味は仏さまとなっています。

「まんまんちゃん」を使用した例文

みな
みな
じゃあ行ってきまーす!

待ちね、試験行く前にまんまんちゃんに手ぇ合わしたの?まだやろ!
(待ちなさい、試験行く前に仏さまに手を合わしたの?まだでしょ!)
母

みな
みな
あっ、忘れてた!

全く、大事な試験なんやで、まんまんちゃんにちゃんと見守っとくんねってお願いしぇないけんやろ!
(全く、大事な試験なんだから、仏さまにちゃんと見守ってくださいってお願いしないといけないでしょ!)
母

まとめ

福井県や関西地方でも使われている方言、「まんまんちゃん」について語ってきました。
かくいう私も関西地方育ちですが、普通にまんまんちゃんは子どもの時分から使ってきた言葉でした。

個人的には関西弁だろうなぁ、とは薄々思っていましたが、陸地と海を越えて福井県や四国まで使われている言葉とは思ってもみなかったです。
それに南無阿弥陀仏が由来と言うことも知らなかったです、失礼ですが語源や由来のない造語と考えてました。

福井弁は関西弁に影響を受けているということですが、同じイントネーションや方言を違う県同士が同じく日常的に使っていると思うと、何だか親近感が湧いて嬉しくなってきますね。

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