【広島弁】広島県の方言「たう」の意味と例文

方言

たう

方言の地域

広島県

方言の意味

「たう」は広島弁で「手が届く」というような意味で使われる言葉です。
この「届く」は荷物が届くという意味ではなく主に長さや大きさ、距離などは遠い・長い・不十分ということを含ませて使う方言です。

「たわん」と一緒に知られている?

「たう」が「手が届く」という意味ですが逆の意味の「手が届かない」という意味を持つ「たわん」という広島弁と共に知られています。

「無い」で「たわない」じゃないの?と不思議に思う人もいると思いますが、「たう」が使われている地域だと否定文の「無い」は「ん」になるという不思議な現象が浸透しているので、「届かない」で「たわん」となります。

意味により変化する?

「たわん」「たう」は意味によって言葉が変化し、そのバリエーションも豊富です。
「たう」「たわん」で「届く」「届かない」は勿論のこと「とうた」「たった」で「届いた」「たうか」で「届くか」の意味になり、標準語だと想像できない広島弁独特の言い回しとなります。

「たう」を使用した例文

母
ちいとあんた!炬燵から出とうないけぇって孫の手でみかん取ろうとするのやめんさい!たう訳ないってわかるじゃろ!?
(ちょっとあんた!炬燵から出たくないからって孫の手でみかん取ろうとするのやめなさい!届く訳ないってわかるでしょ!?)

だってめちゃくちゃ寒いんじゃもーん!最高気温でも氷点下やら普通に凍死する!
(だってめちゃくちゃ寒いんだもーん!最高気温でも氷点下とか普通に凍死する!)
みな
みな

母
そんだけ着たら凍死なんてせんわよ!横着せんでちゃんと炬燵から出て取りに行きんさい!全くもう、あんた幾つなのよ!
(そんだけ着たら凍死なんてせんわよ!横着せんでちゃんと炬燵から出て取りに行きんさい!全くもう、あんた幾つなのよ!)

まとめ

広島弁「たう」と「たわん」などのセットとされている方言について語ってきました。
「たう」という2文字だけで「届かない」という結構な意味を持つ言葉となるのにはちょっと言葉省略しすぎないか?と呆れたりしましたが、タピオカ飲むことを「タピる」というのと一緒かも、と思ったらそんなに気にならない気もします。
言葉を省略すること好きですもんね、日本人。

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