【神奈川弁】神奈川県の方言「へちゃむくれ」の意味と例文

港町の横浜など、都会的でお洒落な雰囲気漂う神奈川県。
ですが、他県と同じく実は方言があります。
標準語と思ってる方もいらっしゃるでしょうが、ちゃんと?方言が残っているのです。
お洒落な雰囲気漂う神奈川県の神奈川弁から、「へちゃむくれ」という言葉の意味などを照会していきます。

方言

へちゃむくれ

地域

神奈川県

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「へちゃむくれ」の意味

馬鹿野郎。
他にも不細工な顔、ブスといった罵るような言葉の意味になります。
人を揶揄うような言葉ですが、心を許した友達、恋人同士だとじゃれあいみたいな感じになるんでしょうか。
また、この「へちゃむくれ」は茨城県の方でも使われている言葉だそうです。

更に言うと、使われている地域により意味も異なっているようで、役立たずや意気地なしという意味でもあるそうで、「へちむくり」と言う地域もあるそうです。

「へちゃまくれ」の語源と神奈川弁の由来

馬鹿野郎から不細工やブスなど、様々な意味を持つ言葉として各県で使われている「へちゃむくれ」ですが、この語源には諸説あるそうです。

曰く、「ぺちゃっと平たくてむくれた様な顔」という言葉から作られた、或は昔に水筒代わりにへちまが使われていたことから、「へつまくれ」という言葉がいつの間にか変化して今に至った説です。

今では何処でも丈夫で使いやすい水筒が簡単に手に入りますが、昔はそんなものは無く、へちまの中をくり抜いて、そこに水を入れて水筒代わりにしていました。
しかし、まくれているもの=曲がっているへちまは水筒には加工できませんでした。

そのことから、何時しか「へちまくれ=無駄な物=取るに足らないもの」として使われるようになり時を経て「へちまくれ」から「へちゃまくれ」に変わったのだ、という説も唱えられています。

神奈川県方言は西関東方言の1つとして数えられています。
また、神奈川県内で話される方言は、相州弁と呼ばれたり、地域ごとに「横浜弁」「秦野弁」「湘南弁」など様々な名称として呼ばれていることに加えて多摩弁や郡内弁に近い地域もあるためか、神奈川県全域でまとまっている方言というものは存在しないようです。

神奈川県方言は群馬弁や多摩弁、埼玉弁などと共に西関東弁として形成されています。
しかしアクセントなど西関東弁同士と共通し合う物が多く、更に東京方言にも近い所為もあって、「神奈川ならではの方言」というものは見出しにくいそうです。

加えて現代では共通語の影響を強く受け、それにより伝統的な方言が衰退してしまい、更には首都圏方言が主流となってきている為、神奈川県方言はより一層影を潜めています。
この傾向は、川崎市・相模原市・横浜市といった東京都に隣接した地域の都市部に特に強く見られています。

「へちゃまくれ」の使い方

馬鹿野郎という意味で使うなら、酷い点数を取った子供を親や先生が叱るとか、ミスをした部下を上司が叱るとか、やはりそういう感じの図が多い浮かびますね。
不細工とかの意味の方なら、友達と遊びの延長線で冗談を言い合う雰囲気で使えそうです。

「へちゃまくれ」を使用した例文

父
へちゃまくれ、あんでテストの結果見せずにゴミ箱にうっちゃるんだ!
(馬鹿野郎、なんでテストの結果見せずにゴミ箱に捨てるんだ!)

だってろくすっぽ(ろくに)出来てないから、父さん怒ると思って…
たく
たく

父
うっちゃる(捨てる)方が怒るわ!今度からちゃんと見せるんだぞ、分かったな?

はーい、分かったよ
たく
たく


点数が悪いテストを見せず捨てようとした息子とそれを怒る父、という構図でした。やっぱり1度はテスト結果を見せたくない気持ちになると思うんですよ

まとめ

今回は神奈川弁のへちゃまくれを中心にしてきましたが、色んな県に同じ言葉の方言があると知って驚きました。同じ言葉で使われていない、というのも新鮮でしたね。何かしら被ってると思ってたので…。

因みに至極個人的な意見ですが、オシャンティーでラグジュアリーな雰囲気が漂う神奈川県にも、方言があると知って途端に親近感が湧きました…、我ながら現金な人間ですね。

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