【京都弁】京都府の方言「じゅんさいな」の意味と例文

方言

じゅんさいな

方言の地域

京都府

方言の意味

京都弁の「じゅんさいな」は「いい加減な」や「優柔不断」、「従順な」などという意味を持つ言葉です。
はっきりしない態度で京都府民を苛々させてしまっているときに言われたりします。

この「じゅんさい」という他県民には分かりにくい言葉でオブラートに包みながら「優柔不断」とバッサリ嫌味を言われているのです。
京都府民らしい言葉ともいえますね。

方言の由来

食用草が由来?

この京都弁「じゅんさいな」の「じゅんさい」は、「蓴菜」という水草が由来となっています。
蓴菜は澄んだ淡水の池に自生する水草で、日本では若芽の部分を食しています。
若芽の部分にはぬめりがありお箸で掴もうとしても掴めません。

したがってこの蓴菜の特徴である「掴みたくても掴めない」から「掴み所のない」、即ち「はっきりとしないいい加減なこと」を示す言葉として「じゅんさいな」という京都弁が生まれたのです。
因みに蓴菜は地域により絶滅の恐れが高く、また既に絶滅した地域もあることからレッドデータブックに掲載している地方自治体もあります。

「じゅんさいな」を使用した例文

みな
みな
うーん、どないしようどれも美味しそうで決められへん…!
(うーん、どうしようどれも美味しそうで決められない…!)

まだ決められへんの?ケーキ2つ決めるのでもう10分以上悩んでるわぁ!?相変わらずほんまに優柔不断ちゅうかじゅんさいやな、あんた
(まだ決められないの?ケーキ2つ決めるのでもう10分以上悩んでるわよ!?相変わらず本当に優柔不断というかいい加減よね、あんた)
さつき
さつき

みな
みな
しゃ、しゃあないちゃう!みんな美味しそなんやさかい…!
(しょ、しょうがないじゃない!みんな美味しそうなんだもん…!)

しゃあなないわぁ。店員はんや他のお客はんにも迷惑になるさかいそろそろ決めたらええのに
(しょうがなくないわよ。店員さんや他のお客さんにも迷惑になるからそろそろ決めなさい)
さつき
さつき

みな
みな
うーん……、ほな苺のショートケーキとザッハトルテで!あっ、せやけどマロンタルトも捨てがたい
(うーん……、じゃあ苺のショートケーキとザッハトルテで!あっ、でもマロンタルトも捨てがたい)

…なんでいちはなだって戻ってるん。あんたってほんまにせんないわね
(…なんで最初に戻ってるのよ。あんたって本当にどうしようもないわね)
さつき
さつき

まとめ

今回は主に京都弁「じゅんさいな」の意味などをご紹介してきました。
「いい加減な」という意味を持つ方言でしたが、水草が由来になっているとは考えづらいですよね。
因みに言うと蓴菜を食べるのは日本と中国のみだそうで、なんだかそこはかとなく食に対する貪欲さを見せつけられている感じがする2国です…。

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