【三重弁】三重県の方言「はしかい」の意味と例文

方言

はしかい

方言の地域

三重県

方言の意味

三重弁「はしかい」は身体がかゆいときに使われている言葉です。
三重県だけではなく同じ関西地方に位置する兵庫県や福井県などの県でも方言の1つとして使われています。

他にも使うときがある?

三重県では「はしかい」は身体がかゆい状態にあるときだけではなく、喉がいがいがするときや毛羽だった服を着るときにも使われることがあります。
兵庫県と福井県ではすばしっこいことを表わすとき、徳島県では意地が悪かったり生意気など面倒な性格の人のことを指す言葉としても使われています。

更にいうと山口県での「はしかい」は気が短いことを指す言葉でもあり、このように三重県以外でも「はしかい」は「かゆい」の他にも意味を持った言葉として広く浸透していることがわかります。

方言の由来

あの病気が由来だった!

三重弁でかゆいことを指す「はしかい」、この言葉の由来は近年話題になった感染症の「麻疹(はしか)」で、この病気にかかると赤い発疹と共にかゆみが出てくるということから「はしか」+「かゆい」で「はしかい」という言葉が生まれたそうです。

「はしかい」を使用した例文

みな
みな
さっきから背中がはしかいの!ちょっと見てくれん?
(さっきから背中がかゆいの!ちょっと見てくれない?)

ええでー、……あっ!髪の毛が1本背中に引っ付いてる!これの所為ではしかかってんよきっと。もう取ったさかい安心して!
(いいよー、……あっ!髪の毛が1本背中に引っ付いてる!これの所為でかゆかったんだよきっと。もう取ったから安心して!)
さつき
さつき

みな
みな
ありがと、お蔭ではしかいの無うなったわ。
(ありがと、お蔭でかゆいの無くなったわ。)

ほやけど掻いた所がちょっと赤なってるみたいやさかい、後で軟膏塗っといた方がええかもね
(でも掻いた所がちょっと赤くなってるみたいだから、後で軟膏塗っておいた方がいいかもね)
さつき
さつき

まとめ

ここまで三重弁の「はしかい」の持つ意味や由来についてご説明してきました。
麻疹という感染病の症状が由来になっているという事実が分かりましたが、とても意外だったので驚きました。古語などはよく方言の由来として出てきますが、病気の症状というのは初めてでした。

方言以外のこともですが、言葉というのは何が発端になって生まれるのか分かりませんね。平仮名だけでなくて小学生の漢字ドリルでも習いますが、そこに掲載されている漢字の成り立ちも個性的なものが多く、どうしてそうなって最終的にこの字にあるんだろう、と小学生ながらに疑問に思うこともありました。

平仮名だって平安時代の書物に載っているまるでミミズののたくったみたいな形の字から今の字になるんですもん、思えば全くもって予想出来ない変化ですよねぇ。

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