【長崎弁】長崎県の方言「つ」の意味と例文

方言

方言の地域

長崎県

方言の意味

「つ」の平仮名1文字で「かさぶた」の意味を持つ長崎弁です。
他県からすると相当珍しい方言ですが長崎県民の間ではポピュラーに使われています。
「つのできた」で「かさぶたできた」となるのですが、一瞬角が出来たのかと勘違いしてしまいそうになりますね。

方言の由来

一文字の方言という相当珍しい長崎弁「つ」ですが、ここからはこの「つ」の由来となったとされている説を幾つかご紹介していこうと思います。

由来は沢山ある!?

「つ」となった由来には幾つかあります。
1つ目はかさぶたが出来る過程からきています。
かさぶたが出来る前の箇所は血が出ますよね?この血(ち)は「つ」と同じくタ行です、したがってち(血)の後にかさぶたが出来るから「ち」と言うこととなった、という説があります。

悲鳴が出るからつ?

2つ目の由来は思わず出てしまう言葉からきた由来です。
かさぶたが出来た箇所=痛い思いをして怪我をした場所ですよね。
血が出るほどですから相当痛いはず、思わず「痛(つぅ)!」と言ってしまうほどじゃないですか?この痛さを表現した声の「痛(つう)」から「つ」と言うとも言われています。

他県の方言の影響?

3つ目の由来の説は方言からです。
その方言とは昔の肥後弁であり現在の熊本弁で、固い物のことを「つぅ」と呼ぶからの影響で長崎弁で「つ」と呼ぶこととなったとも言われています。
因みにこの「つぅ」の語源は固い虫と言われています。
しかし3つの由来説共に明確な証拠となる物は見つかっておらず、俗説の域を出ていないそうです。

「つ」を使用した例文

たく
たく
あっ!つ出来とったところ剥がれとー、良かった治ったぁ(あっ!かさぶた出来てたところ剥がれてる、良かった治ったぁ)

それって先週転んだって言うとった傷んところ?早う治ったんやなあ、良かったばい
 (それって先週転んだって言ってた傷のところ?早く治ったんだね、良かったじゃん)
みな
みな

たく
たく
つ取れそうばいって思うて忘れとったんばいね。これで気にせず走るるばい
(かさぶた取れそうだなぁって思って忘れてたんだよね。これで気にせず走れるわぁ)

来月陸上部ん選手権だって言うとったもんね、集中しきるごとなって良かったね!
 (来月陸上部の選手権だって言ってたもんね、集中できるようになって良かったね!)
みな
みな

たく
たく
本当に、今までん分長う練習しきるけん嬉しか!
(本当に、今までの分長く練習できるから嬉しい!)

まとめ

長崎弁「つ」の意味とその由来の説を幾つかご紹介してきました。
この「つ」一文字でかさぶたとか本当かよと最初は疑っていましたが、その由来を見ると成程な!と簡単に納得してしまいました、3つも由来あるとか結構信憑性は高いのでは…?

個人的には血の後の言葉だから説と熊本弁からの説のどちらかが有力なのではないかと睨んでいます。
3つもあるんだからどれか正解して欲しい気持ちが出てきちゃいますよね!

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