
長崎弁と言えば、言葉の語尾に「~ばい」や「~けん」が付くことで有名な方言の1つです。
長崎県民が話す言葉=長崎弁だと思う方が多いと思いますが、福岡弁等と同じく県内でも地域によってアクセントや特徴が異なっているそうです。
この長崎弁は主に4つの地域で方言に違いがあると言われています。
1つが長崎中部で使用される方言、2つ目が南部で3つ目が北部、そして4つ目が五島や対馬といった離島で使われる方言です。
また、長崎弁と言っても福岡弁・で博多弁で有名な「~と」等、九州地方で使われる方言が混ざっていることもあります。
博多弁と思う人もいますが、「九州弁」と称することも多いそうです。では今日は特に長崎弁でよく聞く「ばってん」の意味などを解説していきたいと思います。
「ばってん」の意味
「ばってん」と聞くと、記号の×印や駄目や制止の意味を持つ言葉を想像するかもしれません。
若しくは漢字に正通している人なら「罰点」を思い浮かべるかもしれませんが、長崎などの九州地方では「だが」や「だけども」などの所謂接続語として使われています。
また、「しかし」という逆説語としても使われています。
この「ばってん」は長崎だけでなく、福岡や熊本、佐賀などでも使用されているので、博多弁でイメージされる人が多数と思いますが、厳密には長崎弁でも博多弁でもなく「九州弁」です。
この「ばってん」という方言ですが、現在は若者でなく年配の方が使われているイメージが浸透しているそうなので、現地の人の前で使うと「お年寄りみたい」と思われるかもしれないので、使いすぎには注意が必要そうですね。
「ばってん」の由来
この方言「ばってん」の由来として一番有力なのは、「とは言っても」というのを表わしていた古い言葉の「ぼとて」が訛りに訛って今の「ばってん」に転じた、というものです。
もう1つの説で英単語の「But then」から来たのだというものがありますが、此方は有力ではないそうです。
この長崎弁ですが、九州方言の分類の1つであり、博多弁や熊本弁も含まれる肥筑方言の1つとされています。
特に長崎弁は、ことわざにもある「長崎ばってん京どすえ」などからも見られるように、古くから「お国なまり」の代表格の1つとして挙げられてきた歴史を持ちます。
「ばってん」の例文


(あ、雨だ)

(ほんとだ、昨日はあんなに晴れていたのに、今日は雨だね)



(嫌になるね、しかしよく降るなー。天気予報観て傘持ってきて良かったー)
急に雨が降るという日常的な風景を長崎弁で表わしてみました。
しかし「晴れていたのに」が「晴れとったじょん」になるとは、驚きですね。
まとめ
長崎含む九州弁の1つ、「ばってん」の意味や例文、そして長崎弁などの由来を解説してきました。
関西弁もそうですが県は違っても同じ方言を使う所って結構あるんですね。やはり陸続きで繋がっているから、人伝いに言葉が渡ってきたのでしょうか。
同じ日本語を使う日本人なのに、同一後でも違う言葉で表すとは、方言基人間とは興味深く、面白いものですね。