とり天などの美味しいグルメなどでもよく知られている九州地方の県・大分。
九州なのだから、他の九州の県と同じく、福岡や博多弁と同じ方言を喋ってるのでは?と思う人も多そうですが、実はそうではなく、大分弁という独自の言葉で発展してきた県です。

今回は大分弁の中から「ちちまわす」という、一見するとちょっとアダルトな感じに聞こえますが全く違う大分弁と、大分弁にまつわる歴史を少しご紹介したいと思います。

方言

ちちまわす

地域

大分県

意味

ボコボコにする、喧嘩で相手をやっつける、叩く、他にも何回もぶん殴るといった意味があります。
相当怒っているときに使われている方言で、他にも「ちちころす」「ちまわす」と、地域間により微妙に言い回しは異なってきますが、意味は「ちちまわす」と同じです。

大分弁には他にも「ちち小突く」「ちっ小突く」という言葉もあり、「ちち」が結構大分県内で使われていることが分かります。

また、「ちちまわす」の場合だと「まわす」で殴るという意味の大分弁があると思いきやそうでもなく、どちらかと言うと喧嘩相手の顔に往復ビンタを3、4回以上お見舞いするといった、どちらかと言えば「張り回す」という意味に近いと推測されています。

ちょっと変わった大分弁とその歴史について

大分弁は九州に位置しながら中国地方、四国の方言との共通性が目立つ一方で、筑前方言で有名な「ばってん」、「ばい」「たい」といった言葉を使用しないという、九州方言では少し異質な所があります。

福岡弁と同じく「けん」という言葉は使われますが、大分県独自の語尾として「ちゃ」や「ち」という言葉が使われています。

また、大きく大分弁といっても、同じ県内でも地域別により幾つかの方言に別れており、中でも一部の方言は標準語と同じの為、大分県民同士でも相互間で勘違いをしてしまうこともあります。

何故このような少し変わった方言なのかと言うと、古くから大分県は周りを山々に囲まれており、その所為で他県との交流も少なかったといわれています。
そのような閉鎖的な地理的条件のために、大分弁も他県とは一味違う独自の言葉で完成されているのです。

しかし、山々には囲まれておりものの、それを補うように船を使った交易を四国などの地域としていたため、大分弁にはそれらの県から影響を受け、似るようになったと言われています。

「ちちまわす」を使用した例文

父親
父親
またじいちゃんに悪戯しち怒られたんか?お前も懲りんなぁ
(またじいちゃんに悪戯して怒られたのか?お前も懲りないなぁ)
だって、じいちゃん遊んじくれんのやもん…。
(だって、じいちゃん遊んでくれないんだもん…。)
鈴木拓
鈴木拓
父親
父親
それで、今回は何ゅしたんや?
(それで、今回は何をしたんだ?)
入れ歯ぅ人形ん口に入れたらこんやたあ!ちちまわすぞ!って追いかけられた
(入れ歯を人形の口に入れたらこのやろう!ボコボコにしてやるぞ!って追いかけられた)
鈴木拓
鈴木拓
父親
父親
そりゃお前が全面的にわりいわ…
(それはお前が全面的にわるいわ…)

まとめ

今回は大分弁「ちちまわす」の意味などと共に、大分弁の特殊な点などを解説してきました。
てっきり九州だから福岡弁と似ている所が多いのかなぁと思っていましたがそうではなく、独自の言葉で発展してきたという、れっきとした歴史的背景がありました。

それに閉鎖的な空間にありながら、船という技術を駆使してた地方の人とも交流を結ぶ、一種の知恵というか少しではへこたれない精神、というものを大分弁から垣間見た気がしました。

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