
日本で一番有名な昔話『桃太郎』が生まれた地・岡山県。
この効果もあってか、桃やきび団子など桃太郎に関する食べ物も名物となっています。
そして果物繋がりでいうと、マスカットも国内シェアが9割で第4位になるくらいに有名です。
また、倉敷などの綺麗な街並みも人気の岡山県。
そして岡山県も独特の訛りが効いた言葉があります。
この記事で紹介していく「けなりー」もその1つで、実は平安時代からある言葉が由来となっているのですが、それを「けなりー」に含まれている意味や例文と共に順を追ってご説明していこうと思います。
方言
けなりー
方言の地域
岡山県
方言の意味
岡山弁の「けなりー」は羨ましいを意味する言葉です。
したがって「けなりがる」とすると意味は「羨ましがる」になります。
広範囲で使われている?
この「けなりー」と言う方言は、岡山県だけではなく大阪や京都といった近畿地方の一部地域や群馬県や埼玉県、福井県に静岡県や山形県という日本の広い範囲で使われており、いずれも意味は「羨ましい」になります。
方言の由来
平安時代の言葉が由来!?
今回この記事でご紹介している「けなりー」という方言ですが、由来となる言葉は万葉集や源氏物語にも出てくる古語で形容動詞の1つである「けなり(異なり)」です。
元の意味は「普通・普段とは違っている、変わっていること」や「一段と優っている。優れている」となります。
この「けなり(異なり)」が平安時代を経て形容詞化し中世・近世語の1つである「羨ましい」を意味する「けなりい」に変化したとされています。また「けなるい」とも言い、日本文化の1つである浄瑠璃の中の1つの演目「五十五忌」の一節にも使われるほどの由緒正しい言葉です。
「けなりー」を使った例文



(見た見た!めちゃくちゃスタイル良かったー!羨ましい、私もあれくらい足細くなりたぁーい!)



(ほんと、牛蒡みたいに細かったよね、足。何したらあんなに細くなれるんだろう?やっぱり体操とか?)

(多分お菓子食べるのやめて朝ごはんにスムージーとか飲んだらなれるんじゃない?)



(私朝ご飯抜くと死ぬほどお腹空くから無理だわ、足細くなるの)
まとめ
岡山弁の1つでもある「けなりー」についてご説明してきました。
羨ましいという意味があり、近畿や関東地方やその他の広い範囲で使われる方言でした。
万葉集にも載っている古くからある言葉でしかも伝統芸能の浄瑠璃にも使われているというのには驚きました。そんなに由緒正しい言葉だったのね…!
そして例文ですが、スタイルが岡山弁になると「ステール」に変化するのが個人的に大発見でした。
そこも訛るのね、ある意味抜かりないな岡山弁…!!