【方言】「もんでくる」の意味と例文

方言

もんでくる

方言の地域

滋賀県

方言の意味

滋賀弁の「もんでくる」とは「帰って来る」「戻って来る」「寄る」などの意味を持つ方言です。
しかし「もんで」の「ん」の発音が聞き取りにくいため、他県民の人は初めは聴き慣れない所為か「揉んでくる」「持って来る」と勘違いして聞いてしまうかもしれません。

他にも言い方がある?

この「もんでくる」ですが、他にも言い方があります。
「で」の濁点が消えた「もんてくる」と「もんる」という省略形の言葉「もんでこんす」です。
「もんでくる/もんてくる」はこの「もんる」に「くる」を足して「もんて/もんでくる」となり、此方の形の方が「もんる」より多く使われます。

「もんでこんす」の方も使われており意味も「帰って来る」等と同じですが、一見すると「こんす」で「こん」となっているので聴き慣れない人からすると「帰って来ない」という否定形の言葉だと勘違いしてしまいそうですね。

「もんでくる」を使用した例文

みな
みな
おかあさーん、明日朝からクラスの子と遊びに行ってくるなぁ!
(おかあさーん、明日朝からクラスの子と遊びに行ってくるね!)

ええけど、どこ行くの?
(いいけど、どこ行くの?)
母

みな
みな
駅前にデパートが建ったって言うとったやん?それが明日オープンするさかい見に行かんかって言われたの
(駅前にデパートが建ったって言ってたでしょ?それが明日オープンするから見に行かないかって言われたの)

あれ明日やったの、もんできたらどうやったかおかさんにも聞かせてや?あっ、ほやけどあんまり遅ならんうちにもんできぃな?
(あれ明日だったの、帰ってきたらどうだったかお母さんにも聞かせてね?あっ、でもあまり遅くならないうちに帰ってきなさいよ?)
母

みな
みな
分かってんで、帰る時電話するさかい心配せんで
(分かってるよ、帰る時電話するから心配しないで)

なら安心やね。目一杯楽しんできなはれね!
(なら安心ね。目一杯楽しんできなさいね!)
母

まとめ

滋賀弁「もんでくる」について綴ってきましたが、まるで「揉んでもらいに行ってくる」みたいな文章でも戻る、帰るの意味になるんですね。
でも言われてみれば「戻って」の変化語が「もんで」になるというのは分かる気がしなくもない感じですね。

そして例文の滋賀弁ですが、全体的に関西地方の訛りはありつつも言い回しは滋賀弁独特のものですね、やっぱり。
関西弁に支配されつつも滋賀弁と言う独自の分化を混ぜ込んだ文章と言うんでしょうか、なんにせよ滋賀弁という自分を貫いていく!って感じで私は好きです。