【栃木弁】栃木県の方言「あんぽんたん」の意味と例文

今はあまり聞かなくなったように感じる言葉、意外に多いですよね。
中でもあんぽんたんはどうでしょう、紙や電子媒体とかでしか聞かないように思えます。
このあんぽんたん、標準語として認知している人もいると思いますが、実はびっくり栃木弁なのです。

栃木県=田舎と思われてる人もいると思いますが、東京から2時間程度で行ける距離だったりします。
そんな意外と交通網が便利な栃木弁、「あんぽんたん」の知ってるようで知らない語源などを解説していきます。

方言

あんぽんたん

地域

栃木県

「あんぽんたん」の意味

馬鹿。
他にもろくでなし、愚か者に間が抜けている人のことを指す意味を持つ言葉として知られています。馬鹿だけだと思っていましたが、いろんな意味があるのですね。

「あんぽんたん」の語源・由来

この「あんぽんたん」の言葉の語源は諸説あります。有名且つ有力と言われている説の1つ目が、「あほだら」や「あほんだら」といった言葉が派生したと言われている説です。
昔から阿呆のことを「あっぽ」、愚かを「だらすけ」と言っていた地域があり、この2つの言葉がやがて「あほんだら」に結びついていきました。

そしてこの「だらすけ」、実は同名の「蛇羅助」という実在した薬がありました。
その薬の他にも反魂丹(はんごんだん)、萬金丹という語尾に「たん」が付く商品があったためそれにより、いつしか「あほんだら」と結びつき、現代に至るまでに「あんぽんたん」に派生していったのではないかと言われています。

「あんぽんたん」の語源・由来として有名な2つ目の説が、同名の魚からとったというものです。
アンポンタンという魚は、江戸時代の市中によく出回った魚の1種でしたが、如何せんあまり美味しくない、いや不味いようでした。

期待していたのにあまり美味しくないことから、魚の名の「アンポンタン」をそのまま人間が使う言葉にも応用し、それが「あんぽんたん」の語源の由来になったのでは、とされています。
しかし、あんぽんたんという言葉の語源は、江戸時代よりも前には庶民の間で使われていたそうなので、時代背景的に無理がある、とも言われています。

他にもフランス語から来ているという説や、単に「あほたれ」から派生した説、更に江戸時代に漂流した外国人の名前だとかいう説もあり、ある程度メジャーな言葉だけに、由来を証明しようとする動きも活発な様です。

あんぽんたんの使い方

あほやばかと同じ意味を持ちますが、幾分か柔らかい印象も受けそうです。教師が粗相をした生徒を怒る時に使ってそうです。他には忘れものとか同じ間違いを舌自分に対してあんぽんたんだなぁ、とか、言わないですかね。

「あんぽんたん」を使用した例文

みな
みな
あ、また教科書忘れたべ。なじょすっぺ、先生にごせーやけられる…。
(あ、また教科書忘れた。どうしよう、先生に怒られる…。)

あんたまた?これで何度目よ、ほんとあんぽんたんねぇ。…、しゃあんめからあたいの見せてあげるけど、来週からちゃんと持ってきなさいよ
(あんたまた?これで何度目よ、ほんと馬鹿ねぇ。…、仕方ないから私の見せてあげるけど、来週からちゃんと持ってきなさいよ)
さつき
さつき

みな
みな
あんがと!やっぱり持つべきものは親友だね!
(ありがとう!やっぱり持つべきものは親友だね!)

ほんと、こういうときだけ調子いいんだべから…。
(ほんと、こういうときだけ調子いいんだから…。)
みな
みな


忘れ物が多い友達に対してあんぽんたんを使ってみました。栃木県は探しても方言が出てくるので、探し甲斐がありますね。

まとめ

メジャーな言葉の「あんぽんたん」という栃木弁について語ってきました。個人的には今はあまり使われていない印象ですが、思えばテレビなどでしか見る機会無かったような気がします。

そして語源が魚の説は何処がで聞いた覚えがありますが、外国人の名前とかの説は初めて知りました、色々あって面白いですけどね。
というか「あんぽんたん」という言葉自体が面白いですもんね。

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