言わずと知れた日本の首都・東京都。
23区からなる東京には、若者の街の渋谷や電気街とサブカルチャーで賑わう池袋、ラグジュアリー感溢れる銀座にクラシックな雰囲気漂う丸の内におばあちゃんの街の巣鴨など、他県もですが言い切れないくらいの観光スポットがあります。

そしてそんな大都市にも、江戸時代から形成されている「東京弁」という方言があります。
別名江戸弁ともいわれているように、時代劇で多く使われている言葉が主です。
中でも「あたぼうよ」という江戸弁は時代劇で役者が使っているのを観た・聞いたことはあるものの、意味などは知らないという人が多いのではないでしょうか?
この「あたぼうよ」に秘められた事情を紐解いていきたいと思います。

方言

あたぼうよ

方言の地域

東京都

方言の意味

東京弁の「あたぼうよ」は、「当たり前だ、べらぼうめ」を縮めた言葉になります。
この「べらぼう」は一般的には「べらぼうに高い」など、物の値段や気温など程度が酷いことや甚だしいときに使われる言葉として知られています。

しかし他にも、ばかやたわけという人を罵る言葉としても使われることがあります。
時代の経過もあり、「べらぼうめ」が人を罵ることにも使われる言葉だということは、あまり知られていないんじゃないでしょうか。

「べらぼうめ」の語源

江戸時代の見世物に関係していた!

見世物とは物珍しい物まねや奇術、演芸もですが中には奇人を扱うところもある、小屋で扱う興行のことです。16661年~1673年の末年にこの見世物の中にいて評判になった、全身真っ黒で目だけが赤く、頭が尖り顎は猿のような「便乱坊 (べらんぼう) 」「可坊 (べくぼう) 」が語源だとされています。

したがって、3の見出しで書いた「べらぼうめは人を罵る言葉でもある」とは、この奇人「べらんぼう」を当時の人達が罵っていた言葉だった、ということが推測されます。

悲しく恐ろしい語源ですが、同時に人権に関する貴重な資料でもある東京弁だったのですね。

「あたぼうよ」を使った例文

鈴木拓
鈴木拓
親分、三軒隣の菓子屋で最近売り出されたよもぎ大福がべらぼうに(ひどく)美味いって知ってますかい?
あたぼうよ(当たり前だ、べらぼうめ)。近所の奴らも最近はその話で持ちきりだからな。だが売れすぎて店側が巳刻に準備した分が午刻には無くなるそうだから、俺達が満足に食べられるのは当分先になりそうだな。残念だが。
先輩
先輩
鈴木拓
鈴木拓
そりゃあ売り切れるのが早すぎますぜ!そろそろ豆大福だけじゃくうめぇよもぎを使ったよもぎ大福をたらふく(沢山)食べてぇよ…

まとめ

時代劇で主に使われている「あたぼうよ」の秘められた意味や語源について、ご紹介してきました。

因みに「あたぼうよ」に含まれている「べらぼうめ」ですが、芥川龍之介や太宰治、宮沢賢治の作品の文中にも使われているようなので、文学に興味のある方は一度探されてみては如何でしょうか?

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