【鳥取弁】鳥取県の方言「きょーさめー」の意味と例文

方言

きょーさめー

方言の地域

鳥取県

方言の意味

不思議な、珍しい、予想外な

「きょーさめー」について

一度聞いただけではなかなか習得ができない難易度の方言「きょーさめー」ですが、実は由来は私たちもよく知っている言葉なんです。

それは、「興醒め(きょうざめ)」。
「それまでの楽しい気分や興味が薄れること」という意味の日本語で、標準語としてもよく使われる言葉ですよね。

もともとは古語で、鎌倉時代から使われてきたそうです。当時はさらに文字通りの意味で、「興が薄れること」という意味だったのですが、使われていくうちにおもしろみがなくなったときの深いな顔つきや、予想外の出来事が起きたときの驚いた表情を「興醒め顔」と呼ぶように。そこから、現在の鳥取県でも使われる「きょーさめー」という形容詞に発展したと言われています。

標準語としての「興醒め」は、それまで楽しいと思っていた気持ちが一気に失われることや、またその様子そのものを示すこともあります。
楽しい気分で盛り上がっていたところを、誰かの発言や行動によって一気に冷めてしまう瞬間のことですね。

「興醒め」の「醒め」とは、「酔いがさめる」「目がさめる」というふうに、意識がはっきりするというニュアンスが含まれます。それまで良い気分だったのが一気に正気に戻る、現実に引き戻されるといったイメージができますね。

一方、鳥取弁の「きょーさめー」は少しニュアンスが違う使われ方をしているのが分かります。

もともとは「おもしろみがなくなることやその様子」という意味だったのが、さらにひどい状況を想像させる言葉として浸透しました。

現代、鳥取弁として使われている「きょーさめー」は、本来の意味である「おもしろみがなくなる」というのはほぼ関係なくなってきており、ただ単に「驚くほどに不快である」「信じられないほどひどい」という、望ましくないシチュエーションで用いられる言葉になっているのです。

標準語としての「興醒め」のつもりで、鳥取で「きょうざめだ」という言葉を使ってしまうと少し違った捉え方をされてしまい誤解につながることもありますので、気を付けたいですね。

「きょーさめー」の使い方

たく
たく

いくら探しても財布がないなんって、きょーさめーことだ

そんなことあるの?ほんとにきょーさめ

さつき
さつき

「きょーさめー」の例文

  1. 今日、元カレと2回も会うなんてきょーさめー
  2. そんな話初めて聞いたよ、きょーさめーだな
  3. なんでいつも携帯を無くすのか、きょーさめー
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