
秋から春にかけてはみかんで有名な関西の和歌山県。
関西なんだから大阪と同じ関西弁では?とお思いでしょうが、和歌山ならではの方言、和歌山弁もあり、大阪弁などとは一味違う特徴が一杯あるのです。
そのような、一癖ある和歌山弁から「水せった」と言う方言を今回はご紹介します。
方言
水せった
地域
和歌山県
意味
ビーチサンダルの意味です。和歌山ではサンダルのことをセッタと言い、それに絡めてビーチサンダル=水せったになりました。
また、煙草のセブンスターもせったと表わすようで、和歌山県以外の人に「セッタがあるか」と聞くと、殆んどの人に煙草なんかない、と返されてしまうそうです。
絡めて水せったと言うようになった以外にも、水着の「水」と同じく、ビーチサンダルも夏場に海やプールなどの水場で使うことが多いため、水回りで使うせったからビーチサンダル=水せったと和歌山の人は言うようになったんじゃないか、とも言われています。
因みに、せったは昔から雪駄とされていますが、これは和歌山弁などの方言ではありません。
この水せった、和歌山ではポピュラーに当たり前のように使われている方言のようです。
和歌山弁の特徴について
関西では特に大阪弁や京都弁が知られ、それ以外の関西弁という括りの中の1つにされることも多い和歌山弁ですが、実は大阪弁や京都弁とは一味違う独特の特徴を持つ方言なのです。
和歌山県は古くより山が多い所為もあり、交通路から離れた場所に位置するのもあり、近畿方言中でも古い言葉・イントネーションが残っている特徴もあります。
他に特徴の1つとして「話したる」の「し」を「話いたる」、「ばっかり」が「ばっかい」になるなど、S、R、Wに代表されるような子音を発音せずに、ア行に代表される母音で発音します。
また、ざ行を発音できない人も多く、代わりに「ざぶとん」を「だぶとん」、「ぞう」が「どう」というように、だ行を使って発音します。この特徴は全国的にも認知されており、度々テレビ番組でも紹介されています。
「水セッタ」を使った例文

良かったら海行かへん?
丁度日曜日に買った水着と水せった(ビーチサンダル)あるから、それ持っていこー


明日天気みたいやし、海日和やね!
和歌山弁もちょこちょこ入れながら、関西弁も入れてみました。
あくるひぃが明日など、大阪弁と共通点もありますね。
まとめ
水せったをビーチサンダルと言う和歌山弁を紹介してきました。
雪駄しか浮かばず、下駄の撥水加工版みたいなのかなぁと思ってましたがまさかのビーチサンダル、えらく現代的な方言だなぁと思いました。
5で書いた和歌山弁の特徴以外にも、他の大阪弁とも似通った所もあるようで、やっぱり関西なんだなぁとちょっとホッとしました。