
山梨弁は甲州弁と呼ばれており、近年では方言ブームの影響もあってか「ずら」と言う語尾が可愛い!と他県民からもっぱらの評判となっています。
その山梨弁ですが、他の方言と同じくあまり聞き慣れない言葉が山梨県民の間で使われています。
今回山梨弁の中から紹介するのは「こうしゃっぺえ」という言葉ですが、通常の意味とは異なるとある皮肉が含められた言い方でよく用いられているという不思議な言葉でした。
では果たしてどのような意味が含まれた山梨弁なのか、例文と共にご説明していきましょう。
Contents
方言
こうしゃっぺえ
方言の地域
山梨弁
方言の意味
「こうしゃっぺえ」とは山梨弁で「洒落た」という意味を持つ言葉です。
「こうしゃっぺえこんゆうじゃんか!」で「洒落たこと言うね!」となります。
方言に込められた皮肉とは!?
前述で「洒落た」という意味の方言と書きましたが、山梨県民はとある皮肉を込めてこの方言を使うことが殆んどです。
その皮肉と言うのが「生意気」です。
なんでも「こうしゃっぺぇ」には自分の年齢層や器以上に背伸びした様子を表わす言葉でもあり、したがって「生意気なこと(言動)をする子供を皮肉る言葉」としても話されています。
ですから山梨の人に「こうしゃっぺぇ」と言われても洒落てるという褒め言葉ではなく、生意気だという皮肉で受け取ることが正解かもしれませんよ?
山梨弁について
有名な語尾「ずら」
山梨弁の方言「こうしゃっぺぇ」の次は山梨を代表する語尾「ずら」についてご説明したいと思います。
このずら、過去に放送された朝ドラで主人公が使っておりそこから「女子が使うと可愛い!」と話題になりました。
平安時代の言葉が語源?
実はこの「ずら」には語源とされる言葉があります。
それは平安貴族が使っていたとされる「憶測」の意味を持つ「むずらめ」という言葉です。
この「むずらめ」から「むずらむ」、そして「んずらん」となって現代の「ずら」に変化していったといわれています。
1000年以上前の時代から来た言葉だったなんて、ちょっと想像出来ませんよね。
「こうしゃっぺぇ」を使った例文

(あ、あの子もピアスしてる。まだ小学生にもなってないのに、近頃の子は洒落てるわねぇ。)
(日本では珍しいけど、外国では普通みたいだよ。私はニキビ出来て耳に穴開けられないから羨ましいなぁ。)


(まぁ、その代わり一杯洋服買ったし、それでいいんじゃない?)


(あら、これっぽっちの服じゃあ足りないわよ。まだまだ買うんだからね!)
まとめ
山梨弁の「こうしゃっぺぇ」について送りしてきました。
「ずら」の語源が平安時代に遡るというのも驚きましたが、「こうしゃっぺぇ」に「生意気」という秘めた意味が含まれているというのにもびっくりしました。
日本人には本音と建て前という文化が昔から根付いていたりしますが、方言にもそれが含まれているというのは何とも日本人らしいと言いますか、これこそ皮肉めいてるなぁと思ってしまいました。