
酒豪が多いというイメージと明るく人懐っこそうな人が多そうなイメージがある高知県。
そこで使われている高知弁も、喋るだけで場を明るくしそうな雰囲気がありそうですよね。
しかし高知弁には一見分かりにくい言葉が沢山使われています。
今回紹介する「かまえる」もその1つです。柔道とかでの構えるではないのです。
ということで今回は「かまえる」という土佐弁に纏わることを掘り下げて紹介していきたいと思います。
Contents
方言
かまえる
方言の地域
高知県
方言の意味
高知弁で「かまえる」とは準備する、支度するという意味を持つ方言です。また、標準語で使われる「構える」という言葉とは異なります。
この「かまえる」には他にも「組み立ててつくる」や「策略を企む」というような色々な意味としても使われることもありますが、やはり高知県民が主に使っているのは「準備をする」という意味でです。
「かまえる」は酒の席によく使われる?
高知県ひいては九州はお酒に強いイメージが定着していますが、それはこの「かまえる」にも表れています。
食事の準備が出来た時にも勿論使われますが、お客さんが来た時、酒席の準備が出来ましたので召し上がってください、という風な使い方をするのが高知では多いです。
更に高知県はお酒の消費量日本一にも輝いた実績を持っている県なので、この「かまえる」が食事、特にお酒関連でよく使われることに関してはそのお国柄の特徴が顕著に表れていると思います。
高知弁について
高知弁は2種類ある?
強い癖と訛りがあることで知られる高知弁。
その高知弁ですが、実は県の東西で方言が大きく変わります。
東部で主に使われるのは快活でハキハキと明るい印象がある土佐弁で、西部では土佐弁に比べて温和で柔らかい印象がある播多弁が使われています。
高知県東西で言葉が違う?
土佐弁と播多弁とではアクセントも異なります。
土佐弁が関西弁的なアクセントの京阪式で、播多弁の方は標準的なアクセントの東京式アクセントが使われています。したがって、どちらも全く違う言葉遣いとなっています。
土佐弁と播多弁で全く違う言葉遣いと書きましたが、その通りで土佐弁が徳島県や関西地方、播多弁が愛媛県や九州地方の流れを汲んだ2種類共独自の高知弁を喋ります。
基本的にどちらも似た方言なのは確かですが、時と場合でどちらも全く違うことを言っていることがあります。
また、そのように両方様々な県の流れを汲んだ方言を喋る所為か、高知県民は初対面の人でも喋る方言でその人が大体どこの出身か分かったりすることがあります。
「かまえる」を使った例文

(ちょっとお姉ちゃん、準備するの遅すぎ!電車行っちゃうよー!)
(分かってるわよ!靴ひもが中々解けないのよちょっと待って!)


(もう!だから昨日の晩のうちに解いた方がいいって言ったのにー)

まとめ
高知弁の「かまえる」について色々書いてきました。
こう、勝負事などでどーんと構えて!とか言いますがそのかまえるでなく準備することだったのです。
確かにデートとかだとある種勝負事ともいえなくもないので、かまえるという使い方は間違ってないかも?高知では酒盛りもある意味戦いですもんね…、二日酔い的な意味で。
また初対面相手でも方言で何処出身か分かるというのも興味深い。
確かに東京都か関西などの色んな所の流れを汲んだ高知弁なら一言喋るだけで分かるかもしれません。
というか快活が土佐弁なら、ゲームとかの明るい高知弁キャラクターが喋っているのは土佐弁ということになるんでしょうか。