
近畿地方に位置する奈良県。
東大寺などの仏閣が多く建っており、また奈良駅周辺から鹿が行きかっている姿も名物の1つです。素麺を温かい出汁で食べるにゅうめんの発祥地で、みわ素麺の生産地としても有名です。
近畿地方以外の他県人からすると、関西弁はみんな迫力があって怖いイメージを持たれているかもしれませんが実は奈良弁は全体的に柔らかい雰囲気を持つ言葉で、怖いとはかけ離れています。
また大阪などでは使われていない言葉が方言として使われていることもあります。
その1つが「ねき」という言葉なのですが、一体どのような意味や由来を持った方言なのか、詳しくご説明していきたいと思います!
方言
ねき
方言の地域
奈良県
方言の意味
奈良弁の「ねき」は「そば(傍)」や「近く」という意味を持つ言葉です。
漢字にすると「根際」となります。葱とは全く違いますのでご注意ください。
北部で使われている?
奈良弁といってもこの「ねき」は主に県北部で使われている方言になります。
北部のことを北和(ほくわ)と言い表すこともありますが、これは昔の奈良県の総称の「大和国」の北部、ということが省略されて「北和」となっています。
因みに北部の具体的な定義は定まっておらず、奈良市と生駒市の2市のみを示す場合もあります。
定義自体は定まっていませんが、北部に含まれている自治体は奈良市と生駒市、大和郡山市と天理市や山辺郡山添村と生駒郡安堵町の6つで、近畿鉄道などと密接していることから、大阪と強い結びつきのある地域とされています。
方言の由来
根本からきていた?
方言の「ねき」を漢字にすると「根際」となることから微妙に分かるように、この言葉は木の根元が由来となっています。
北九州などでは「ねぎ」と言っている所もありますが、意味は全て「近く」や「傍ら」となっています。
「ねき」を使った例文

(今日のおやつのこのケーキ、めちゃくちゃ美味しい!どこで買ったの?)
(確か駅前の雑貨屋の傍の店だわ。一月前に新しくできたみたいよ)


(結構近くにできてたのに全然知らなかった!今度また友達と行ってみよー)
まとめ
「傍」を意味する奈良弁「ねき」についてご説明してきました。
改めて思うと「ねぎ」と言っている地域は野菜の方の「ねぎ」と混同して勘違いしたりしないんでしょうか?それでなくともややこしそうですよね、鍋料理が多くなる冬とか特に。
「ねぎのねぎにある白菜を買ってきて」とか言われると頭の中でこんがらがりそうですよね。